2014年(平成26年)12月3日に、他社で発生した入国管理局における「DNA鑑定書ねつ造 在留資格不正取得事件」が報道されました。

容疑者である社団法人理事が、フィリピン人母子の在留資格取得を目的として日本人男性を実父と偽るために、本来の実父であるフィリピン人男性のDNAサンプルとすり替え、専属契約先のDNA鑑定会社に提出、DNA鑑定書を作成し、入国管理局に提出した疑いで逮捕されています。

〈当社は、本事件に関して一切関係しておりません〉
また、DNA鑑定サービスを開始以来、このようなねつ造に関わる件も一切発生しておりません。
当社のDNA鑑定書をご利用いただいたお客様におかれましては、どうぞご安心下さい。

今回の件は、同じDNA鑑定に従事する会社として誠に残念な事件であります。
このような事件が起きた背景には、サンプル採取者と被鑑定者(当事者)との間に、中立性・公平性が欠如していたことが大きな起因であると考えます。

当社で実施するDNA鑑定は、「私的鑑定」や「公的鑑定」「法的鑑定」などの区分をすることなく、すべてにおいて経産省のDNA鑑定ガイドライン基準を満たすものとなっています。
また、医師や弁護士・行政書士を含む法律専門家などの有資格者であっても、被鑑定者や鑑定当事者と利益関係または利益相反関係が生じる可能性や疑いがある者がサンプル採取を行うことは一切認めておりません。
当社の認定鑑定代理人による完全なる公平・中立な立場ですべてのDNA鑑定が実施されています。

一部のDNA鑑定会社で行われている、郵送で採取キットを送り自己採取して行う「私的鑑定」においては、サンプルの客観性を立証できず、DNAサンプルのすり替えや被鑑定者氏名の悪質な不正申請などにより、DNA鑑定当事者らに多大な不利益を及ぼす恐れがあります。
今回の事件のような大きな問題に発展しかねませんので、十分にご注意下さい。

《参考ニュース記事》

フィリピン人の女の在留資格を不正に取得するため、子どもの父親が日本人だとするうその認知届を提出したとして、男女3人が警視庁に逮捕されました。逮捕されたのは横浜市の山本公雄容疑者(59)ら3人で、去年8月、フィリピン人の女(34)の子ども(2)の父親が偽装結婚相手の井上義廣容疑者(67)だとするうその認知届を東京の墨田区役所に提出した疑いがもたれています。山本容疑者らはさらに、実の父親のフィリピン人男性のDNA検体を井上容疑者のものとすり替えて、親子関係を証明するうそのDNA鑑定書も作成していたということです。「すり替えとか偽装がされてしまうと、我々としては何も、お手上げになってしまう」(山本容疑者と契約していたDNA鑑定会社 本橋康弘社長)警視庁は、山本容疑者がこの他に少なくとも2組の鑑定偽装を行っていたとみて詳しく調べています。

– 2014年12月3日TBS系JNNニュースよりそのまま抜粋しています –