ソリューション株式会社の船越です。

父子のDNA親子鑑定で、父性肯定(父である)の結果を出すのと、父性否定(父でない)の結果を出すのでは、比較的難しいのはどちら?答えは、父性否定の結果です。その理由には、「突然変異」と「DNA型の偶然の一致」が関わっています。父子関係で父性肯定の場合には、検査したすべてのDNA型で、子に観察された生物学上の父由来と考えられるDNA型が、擬父(検査した男性)からも観察されるはずです。一方、父性否定の場合には、検査したDNA型の最低3カ所以上にて、子に観察された生物学上の父由来と考えられるDNA型が、擬父からは観察されないはずとなります。この3カ所以上のDNA型の不一致をもって父性否定としているのは、1~2カ所だけのDNA型の不一致の場合は、擬父が生物学上の父であるにもかかわらず「突然変異」の発生によるものと判断されることがありますが、3カ所以上の不一致が観察された場合は、その突然変異の出現頻度を掛け合わせると、生物学上の父では起こりえない現象、つまり父ではないと結論づけることができるからです。他の鑑定会社によっては、その不一致の箇所が2カ所であっても、父性の否定と判断してしまう会社がありますが、非常に危険であると考えます。実際、過去の事例で、2カ所のDNA型の不一致が観察されましたが、追加検査で30カ所程度のローカスを調べ、検査した男性は生物学上の父であるとの結論に至ったケースもあります。DNA型は、「ひと」であれば偶然の一致が数多くみられるものであり、DNA親子鑑定には、より慎重で正確な検査が求められます。決して検査の初めから検査箇所の数を固定することなく、状況に応じて納得のいく精度まで高められるように、追加の検査箇所を増やして誠実に鑑定が行われるべきです。よりよいDNA鑑定を皆さまにご提供できるよう、絶えず最善を尽くし取り組んで参ります。

本日もお問い合わせやお申し込みをいただきまして、誠にありがとうございました。