ソリューション株式会社の船越です。
当社は、DNA鑑定、おもに親子関係や血縁関係を立証するために行う鑑定を取り扱っていますが、そんなサービスが一般に普及したのも、DNA分析の基礎となるDNA抽出技術の発達があってのことです。20年前までは、採血をした血液からでしかDAN鑑定は出来ませんでした。鑑定には、正常かつ十分な量のDNAが必要であり、血液の中の白血球やリンパ球から細胞核に存在するDNAを抽出していました。その後、口腔内の粘膜細胞を綿棒で軽く擦るだけでDNAの抽出が可能になり、飛躍的にDNA鑑定の需要が高まりました。それでも、毛髪などの皆さんがこのサンプルならできると考えられているものから抽出が難しかったりします。毛髪は、毛根部、中間部及び先端部に区別されますが、毛根部からDNAを抽出します。しかも、脱落毛ではその毛根が死滅していますので抽出は困難です。理論上は中間部や先端部の髄質(中心部)をきれいに取り出せれば抽出できる可能性があるのですが、そう簡単なことではありません。よって、故人がお亡くなりになる前に毛髪を採っておく方も多いのですが、毛髪はDNAの抽出には向かず、DNA鑑定が不可能なケースが多く見られます。おそらく、それほど遠くない未来には、毛髪からも簡単にDNAが抽出できる時代が来るかもしれませんが、現状では中々難しいことにジレンマを隠せません。DNA抽出技術の発達に期待するばかりです。
本日もお問い合わせやお申込みをいただきありがとうございました。